触れる前から、使う前から、線と影だけで成立してしまう美しさがあります。
新里竜子の透かし彫りは、装飾というよりも「削る」という行為そのものが造形となって現れます。 土の量感を残しながら、一定のリズムで彫り進められた線は、器の内と外を行き交い、光を受けて陰影を生み出します。
透かされた部分は軽やかでありながら、全体としての重心は低く、静かに安定しています。 盛る、置くといった用途を想定しつつも、そこに何も載せなくても、線と余白の構成だけで空間が成立する——そんな完成度を備えた一枚です。
日常の器として手に取ることもできますが、このプレートが放つ記憶性は、使う時間よりも、眺める時間の方を自然と長くしてしまうかもしれません。 器と彫刻、その境界線に立つような作品です。
サイズ 直径:約25cm 高さ:約8cm
素材 陶器
ご注意 手仕事による一点もののため、線の揺らぎや焼成による表情には個体差があります。 透かし部分は繊細なため、お取り扱いにはご注意ください。