掌におさまるほどの小さなかたちの中に、ゆるやかな旋律のような曲線が閉じ込められています。
渦を描くように連なるしのぎは、光を受けるたびに陰影を変え、静かな動きと奥行きを生み出します。
丸みを帯びたフォルムはどこか有機的で、完全な対称からわずかに外れることで、手仕事ならではの呼吸を感じさせます。
白の釉調は均一ではなく、線の稜線にわずかな揺らぎを残し、柔らかな陰翳をまといます。
蓋を閉じた姿は、ひとつの彫刻のよう。
開いたときに現れる内側の余白もまた、造形の一部として美しく、視線を内へと誘います。
小ぶりでありながら、存在は静かに強い。
置かれた空間に緊張感と静寂をもたらし、使う前から、触れる前から、目で味わうことのできる器です。
日常の中に、ささやかな美の核を置くような感覚でお楽しみください。